2015年7月14日火曜日

中国共産党は市場に勝てるのだろうか?


カールマルクスは「Entfremdung(疎外)」と書いています。
マルキストはどうも頭が悪いのか、この意味をよく理解していないようです。

つまりこの「疎外」とは市場には「法則」があり、人間がいくら市場に「株価よ上がれ」と命令してもどうにもならないと言うことです。

ソビエト連邦は、この市場の法則を無視したために国が滅んでしまいました。

このEntfremdungはマルクスが発見したのではなく、アダム・スミスの流れを汲む古典派により発見されています。

ですから古典派は、この法則を信じていますので「レッセ・フェール(自由放任)」こそがよい経済政策であると言っているのです。


今回の中国共産党によるPKO(Price Keep Operation)は歴史の証明するところでは市場の反乱により必ず失敗します。

参考
中国当局、株買い支えに2000億ドル投じた末に白旗」(2015年8月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国株:市場の洗礼受ける中国政府」(英エコノミスト誌 2015年7月11号)


こちらにも書きましたが水野忠邦の天保の改革も市場の反乱(revenge by economy)により失敗しています。

どうも権力者というものは、政敵であろうと市場であろうと力でねじ伏せられると思い込んでいるようですが、市場経済だけはど~にもできないのです。

それができるならギリシャ問題や米国の利上げなどはチョイチョイと片づいているばすです。


Entfremdungは社会科学が発見した自然現象であり、ニュートンが発見した万有引力と同じなのです。

ですから「引力」よ亡くなれと命ずる人がいないように、「株価よ上がれ」と命じてもムリなのです。

したがってその自然現象を解き明かそうとケインズもマルクスもノーベル賞経済学者も一生懸命研究をして来たのです。


この自然現象が支配する市場に命令をする中国共産党に勝算はありませんし、そして万有引力がなくならように市場経済も死ぬことは決してないのです。




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